猫の額

初心者の猫と庭いじり。日々のこと。

高校生のタイツ問題

 だいぶ前の話になってしまうが、前の冬に、岐阜の名門高校の、女子のタイツの色が話題になっていた。
 女子のタイツは肌色のみ許可する、という校則があり、今時、肌色のタイツなんか恥ずかしくてはけないので校則を変えてほしいと、生徒たちが学校側に様々な手段で訴えていて、どうやら黒タイツが許可されそうだ、という話だ。
 それにしても、ほんとに今時、肌色のタイツなんて中学生でも履いていないし、店でもむしろ少数派になっているというのに、なんでそんなに時間がかかってしまったのだろう。今までそういう希望が生徒から出されたことはなかったのだろうか?男性はともかく、女性の先生は何とも思わなかったのだろうか?地方の名門で、特に制服がどうであっても生徒の募集に影響しないから、何も考えなかったのだろうか?それとも東京ほど、そこら辺のこだわりはないのだろうか?考えれば考えるほど、疑問が沸く。

 校則は校則として、「華美を戒める」とか「勉強に関係ない」とか、そうなっている理由は一応あったのだと思うし、今までそうだったのはとりあえず仕方ない。そして本当に校長、または先生方がその理由をもっともだと思って、生徒の訴えを却下していたのだったら、「古臭いこと言ってるな」と思うけど、そういう人もいるんだな、と思える。
 だけど今回、これ、校長先生やほかの先生も「別に黒でも構わない」って思ってるよね、絶対。「何言ってるんだ」と思ってしまったのは、校長の弁だ。曰く、「生徒が何かを訴える手段や手順を今回のことで学ぶことができれば」とかなんとか。ほんとにそう思ってる?

 毎年毎年、こんな案件があるわけではないのだから、そんな学びはほかの手段でやって下さい。はっきり言って、こんなことのために時間と労力を割かれている生徒が可哀そう。時代に合わせてさっさと校則を変えればいいものを、自分たちの怠慢で今まで校則を変えてこなかったのをもっともらしい理由付けしているだけに見える。「結局変えることになるのは見えているんだけど、あえて生徒たちの乗り越えるべき壁になってやっている」つもりになって、ちょっといい話、的に考えていませんか?
 そんなことに付き合わされる生徒が可哀そう。それでも何年か経てば「いい思い出」になるのでしょうかね。